2006.6.25







             vol.2
Bandits夢破れ、久留米県制す。
【筑慈苑野球場=日本時間16:15】激戦の福岡大会を制したのは第二シードの久留米JCアパッチだった。久留米は第三試合からの登場だったがモチベーションを切らすことなく2連勝し昨年の2回戦敗退の雪辱を果たした。今大会は5試合ともに接戦、どのチームが勝ちあがってもおかしくなかった。甘木・朝倉は投手陣が踏ん張り試合を作ったが打線が鳴りを潜め地区大会でのリベンジは来年までの持ち越しとなった。しかし甘朝はこの日は大会主管に従事。朝早くからLOMメンバー総出で運営にまわり無事大会を終えることが出来た。中尾・中野正副委員長を中心に、運営に試合に全力を出した一日だった。来年は運営をはずれ試合に専念できチームの躍進が期待できる。お疲れでした!
【第一試合9:40観衆28,550人】
大川キングスネークス0 1 0 0 =1
甘朝バンディツ     0 0 1 3 =4

勝利投手 佐藤裕士
敗戦投手 高見一

甘朝は先発に佐藤を起てるも先制点を与える。しかしその後は崩れることもなく見方の反撃を待つ。打線は先発佐藤に応え3回に同点に追いつくと4回一気に攻め3点を追加し先発佐藤は無四球完投でそのまま逃げ切った。
【第二試合11:05観衆28,840人】
飯塚ブラックダイアモンズ0 0 1 0 2 4 =7
福岡サムライジャイアンツ0 0 0 0 2 0 =2

勝利投手 田中
敗戦投手 末松

飯塚先発の田中は丁寧にコーナーをつき強打福岡打線を抑え込む。飯塚打線は中盤3点を先制。福岡も5回に2点を挙げるが直後の6回調子の上がらない福岡末松を捕らえ4点を加え勝利する。
【第三試合12:30観衆30,400人】
久留米アパッチ0 0 0 0 0 1=1
甘朝バンディツ0 0 0 0 0 0=0

勝利投手 高山
敗戦投手 立石

久留米高山はコースを丹念につく投球で甘朝打線を1安打に押さえ込む。甘朝も先発佐藤、二番手立石の継投で久留米を0に封じ込める。両チームの投手力が光り時間切れサドンデスへ。久留米は無安打ながらもキャッチャーパスボールで1点を挙げる。一方甘朝は高山の前に2者連続で三振を喫しブロック3連覇のを阻まれる。
【第四試合13:55観衆32,770人】
美夜古ビューティーナイツ   0 0 0 1 0 =1
飯塚飯塚ブラックダイアモンズ 0 0 1 0 1 =2

勝利投手 田中
敗戦投手 中村

技巧派田中は2戦連投ながらも力は衰えず美夜古打線を1点に抑え込む。速球派の中村も力投したがチャンスをものにした飯塚の前に2点を失い力尽きた。美夜古は開会式5時間後の登場で調整が難しかったか。
【決勝戦15:30観衆48,000人】
飯塚ブラックダイアモンズ0 0 0 0 1 0 0=1
久留米アパッチ      0 3 0 0 0 0 X=3

勝利投手 高山
敗戦投手 薦田

飯塚は満を持して送り出した薦田が2回味方のエラーと連打で3点を献上。その後試合は均衡状態に。大会屈指の好投手久留米高山の前に飯塚打線は沈黙。7回を戦い抜いた両チームだったが飯塚は最後まで先制点がひびいた。
37■鶴田泥酔マイクパフォーマンスも↑から↓へ
第2試合先発出場の鶴田理事長はノーヒットながらも自己最長の3イ二ングを戦い抜き充実の汗を流した。愛息にその勇姿をみせ“お父さんカッコいい”の言葉にご満悦。しかし頑張った自分へのご褒美にと呑んだビールが悪かった。開会式のときは参加者から喝采を浴びたマイクパフォーマンスも空き缶が机の上に増えるたびにブーイングへと変っていった。失礼極まりない暴言に選手からはうとんじがられ審判ににらまれる。挙句の果てに飯田選手を叱責すると休日を利用してパパの応援に駆けつけた飯田家は凍りついた。最後は植村ブロ長も監禁命令を発令。大会後は夢の中。財布がないといじけたかと思うとどこで怪我したかアキレス腱から血を流していた。でも懇親会で魅せた寝顔は主管を無事終えた理事長としての安堵感に包まれていた。
エース佐藤復活!無四球完投勝利!
11■中国遠征効果、佐藤快投
窮地に追い込まれると実力を見せる男なのか。チームの大黒柱立石が遠征先の八幡から陸路球場を目指していたころマウンドに立ったのはなんちゃってエース佐藤裕だった。今まで2番手に甘んじていた佐藤はこの日は別人だった。中国遠征で2試合連続2安打を放った男はその右腕から繰り出される速球で三振の山を築く。ボールが先行してもこの日は崩れることはなかった。今までにない快投を見せ先制を許すも終わってみれば無四球完投、チームを2回戦へと導いた。ただ2回戦では立石の顔を見ると途端に球がうわずりあっけなく2回で降板。エースの前ではわきまえてるのである。しばらくはこの武勇伝で耳にタコが出来そうである。
5■配分を間違えた2番打者
エリア大会で今までにない馬鹿当たりで安打を量産したケンジがこの日は沈黙。今大会に取っとけばいいものをエリア大会で出し尽くしてしまうもんだから肝心なところで“使えないヤツ”のレッテルを貼られた。守備でもあんなに言ったのにライン際に位置し三遊間の当たりを捕球できない。しかも2年連続で屈辱の最終打者になってしまった。“あいつを信じた俺が馬鹿だった”と藤木監督は嘆いていた。大会終了後は来期キャプテンを自ら買って出たが選手選考の決定権は監督にあるのである。ケンジによる田代時期監督への贈り物攻勢が始まるのである。懇親会で熱唱してた“栄冠は君に輝く”は酷いものであった、あれじゃ栄冠どころか悪寒が走るのである。
■好投も敗戦
立石はこの日高松宮杯で早朝から一試合消化して陸路球場入り。2試合目の3回から登板。さすがに二日続けての登板は体力の消耗が激しかったか、本来のダイナミックなオーバースローからスリークオーターに変更し力投。最後の最後まで抑えていただけに不本意な失点が悔やまれた。打のほうでも最終回のおいしい場面で勝負を避けられ消化不良。来年へ向け気持ちを新たにしていた。
■精彩欠いた打撃陣
初の核弾頭に指名された松岡、中軸の田代
51■悔い残るサドンデス
タッチに行ったミットの横を一瞬早くスパイクが通過した。両チーム死力を尽くした3回戦は今大会初のサドンデスへ。久留米は2死満塁からカウント1−1とするとその3球目キャッチャー田代のパスボールの間に本塁突入を試しみる。ボールは1塁手佐藤の前に転がりチャッチャー田代へトスするも間一髪セーフ、この1点が決勝点に。一旦はミットに収まっただけに捕手田代は落胆の色が隠せなかった。試合後は責任を感じ最後までグランドを去ろうとはしなかった。しかしこの男もげんきんである。Iちゃんを見つけると笑顔が戻った。懇親会でもIちゃんを横に置き慰めてもらってた。ただ時々悔しさを思い出す。そう天敵中野が何かあるごとに“だけんエラーするッタイ”と一言多いのである。この中野の一言が来年のリベンジの糧となる。中野いつまでも言ってやれ!“だけんエラーするッタイ”と。
20・24■新人2選手先発出場
ドラフト1・2位の新崎・川口両選手が開幕スタメンデビューをはたした。ショートで出場の新崎は軽快な動きで守備をこなし投手佐藤とのいきのあったプレーで牽制死も演出。川口もレフトに入りライン際を襲う飛球に再三好守を見せた。ただ打つほうでは両選手ともにいいところがなく凡打に終わった。こんなときにベテランの力が必要と感じたのは田代時期監督。“やっぱり来期は藤木君の力が必要”と代表を辞退したベテランに出場要請をする方針。そうフランス代表ジダンのように。ただジダンは退場も有りえるのだが・・・。
■好機に三振A級戦犯
2試合目の途中から代打で登場した慶一郎は今期を2三振の成績で終えた。最終回2アウト1・2塁で打席へ。0−0のまま迎えた最終回。中川の安打と立石の四球でこの日最大のチャンスが回ってきた。しかし今期1回もユニフォームで練習参加していなかったこの男はまったくタイミングが合っておらず三球三振。折角のサヨナラのチャンスをつぶしてしまった。藤木監督は“やっぱりあいつを使うべきじゃなかった”と嘆き節。今期はキャプテン更迭、2三振と全くいいところがなかった慶一郎の来年の去就が注目される。頑張れ!慶一郎